番外活動:麦刈り

 
高崎線新町駅から歩く。庚申山・手作り村・字“麦畑”まで5〜6キロの道のりである。道脇の梨畑は袋がけが終っている。このあたりは、この時期にまだ田植をする農家もあるようで、田植機が道を横断していく。天気が急速に回復して、道中Tシャツになる。今日の暑さを予感する。今日を麦刈りデーにしたのは、JK氏の「麦刈りタイミングは年に3回」説による。折しも今日は手作り村の“開村”日。村のスタッフは準備に忙殺されている。この忙しい時を狙って、麦刈りデーにしたのは、“ドイツ”だ?と言ったとか。庚申山を登り、10時に到着。
今日の参加は、水上の農夫“JK”師、最近会社で書き込みママならぬ「森と毬と」氏、ツリー建築士の水戸の“tomo”氏、そして「森と毬と」同期の桜“ナガイ”氏。氏は熟さぬBBを“グリーンベリー”と名づけられました。
さて、麦刈りですが。・・・Where is“コンバイン”?・・・コンバインは所用ありで使えないそうです。コンバイン登場の去年は、あっという間に終了したのを思い出した。
今日の段取りは、麦を“鋸鎌”で刈りとり、その麦穂を“シュロ縄”で結束し、アナ窯小屋に運び込み、「はざがけ」をして終了とのこと。
麦の量は、昨年の三分の一か四分の一ぐらいなので、5人で刈ればナンとか終るでしょうということで作業開始。麦畑に立つと夏の暑さで、すぐに汗が噴出す。メンバーから「のんびりやりましょう。休み休み!」の声がかかりました。この光景を他人が眺めれば奇異でしょうなぁ。・・・いずれ劣らぬ初老の素人チンタラ作業です。
MK氏は、今日やってくる団体のお客さんのために、熟したBBを仕入れに外出される。大変なのである。シュロ縄を買いに行ったJK氏が冷えた飲料を差し入れてくれる。生き返る。そこにNaさんが登場。それにしても、なんだか休んでばかり見たいです。
昼は、丘上にある休憩舎で食事休憩。風が気持ちいい。これがホントの“Fool On The Hill”。あぁビールを一杯やったら気持ちよかろうなぁ・・・と思うとナントそこに麦酒があるのです。これだから人生はやめられません。・・・MK氏の心遣いで“手作り村”の麦酒を頂戴する。(大感謝)昼食を買いに行った「森と毬と」氏からも麦酒の差し入れ。盆&正月一緒にカミング!!ベンチで“爆睡”ならぬ“麦睡”を楽しみました。
 午後の作業は、飲んだ麦酒がきいて一同どうも作業のスピードが鈍る。束ねるだけなのに、息が切れること切れること。が、先が見えてきたので老いの一徹・粉骨砕身。全員で最後の踏ん張りを見せる。シュロ縄の結束が甘いとの反省が出てきました。束ねた縄が、ユルフンなので、「はざがけ」した時に、解けてしまうのです。さて刈りとった麦を、陶芸窯まで運搬することになった。借りた軽トラが“マニュアル車”なので、運転のJK氏必死の形相。刈りとった麦を撒き散らしての危険な運搬でありました。なんとか「はざがけ」もできて、本日のピンポイントの麦刈りデー無事終了です。いい加減なもので、最初は「落穂」を丁寧に拾ったりしていたのですが、最後は落ちている穂はどうでもよくなっておりました。「早く終りたい!」と。
手作り村スタッフも、団代客の準備が佳境に入ったようです。“お手伝い“しなければの気持ちはあるものの、風呂!風呂!風呂!と見るもの聞くものすべてが「とにかく風呂に入りたい!」でした。後ろ髪をひかれる思いで「白寿の湯」にでかけました。いつのまにか700円もとられた。

昼の話題の中心は、ワールドカップ“感染“旅行でした。
ドイツ語「リンデンバウム」を日本語では、「菩提樹」と言うそうです。森林インストラクター銀座支部?の「森と毬と」氏が、さらに「(セイヨウ)シナノキ」とも言うと薀蓄を傾けます。近々ドイツに旅立つメンバーのために一曲餞(はなむけ)に贈ります。

シューベルト作 『冬の旅』から 「菩提樹」( Der Lindenbaum)

天気に影を 落す膨大“麦”
刈るを夢見た ヤル気の許で
“純”の決意を 心に刻み
喜び悲しみの 時を過ごした

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今日、真夏の風が 通り抜けた
立眩みの中 瞼閉じて
麦はざわめき 我らに告げる
「来れ老者 あの世の国へ」と

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熱い風吹き 汗をたらす
振り返りもせず 刈り続けた
ヤル気から遠く 離れた今も
麦のはざがけ 目に残る

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以下原詩の邦訳です。

「泉に影を 落す菩提樹
夢を夢見た あの木の許で
愛の言葉を 幹に刻み
喜び悲しみの 時を過ごした

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今日、木の側を 通り抜けた
暗闇の中 瞼閉じて
枝はざわめき 我に告げる
「来れ若者 憩いの場へ」と

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冷たい風吹き 帽子を飛ばす
振り返りもせず 歩き続けた
あの木から遠く 離れた今も
枝のささやき 耳に残る」

後記:水戸の“tomo”さん、籠原駅まで送ってもらい、ありがとうございました。手作り村の準備でお忙しいMKさんNaさん!ご迷惑をおかけしました。帰りに立ち寄った不可思議な中華屋「どんたく」で麺をすすりながら参加のメンバーと歓談したのですが、「また一度ゆっくりみんなで語りあいたいねぇ?」が皆さんの意見でした。小生も大賛成です。水戸の“tomo”さんは、アウトドア派らしく、きづきの森でキャンプしよう!と大胆なお考え。ウーム
あたしゃ、ドイツに行くという『富裕の旅』は、できませんが。カラスの風呂?とお酒がアリャ〜どこへでも。・・・とまれドイツへのご旅行ご無事で。(N川記)